Greeting

代表挨拶

日本の福祉には、「学び」「成長」「生涯学習」の視点が欠落していることに疑問を感じ、
12年前に「福祉型カレッジ」を立ち上げました。

「福祉と教育の融合」という新しい枠組みを導入しましたが、日本にはそのモデルとなるような先駆的な実践に取り組んでいる法人や事業所はなく、日々試行錯誤の中、進めてきました。

それから12年の歳月を経て、ようやく私たちが目指すべき事業の
あるべき姿が見えてきたように思います。

私はまもなく64歳になります。そこでこれからは、福祉と親和性の高い非営利の一般社団法人で障害者福祉に取り組んで参ります。私のライフワークであり私の天命は、知的障害のある青年があたりまえに学ぶことができる社会の構築と知的障害者が一般の大学の中で学べる社会の創造です。

そこで、これまでの知的障害者福祉一筋40年の経験を糧に、私の人生の集大成として、
私の残された人生をこの一般社団法人に全身全霊をかけて
仲間と共に自らの天命を全うしたいと考えています。

この法人を成長軌道に乗せ、自己成長のエンジンを搭載させることが、
社会のため、障害者のためであり、そこで働く職員たちのためでもあります。

おそらく私の人生における最後の挑戦となるであろうこの事業は、
真に信頼できる愛すべき仲間たちとの最高のチームで進めていきたいと考えています。

関係各位におかれましては、今後とも当法人に対し、ご指導ご支援をよろしくお願い申し上げます。
また、これから一緒に働く同志のみなさん、障害のある方々の幸せの実現のため、共に頑張りましょう。

一般社団法人 未来への架け橋
代表 長谷川正人

知的障害者の尊厳と幸せの実現のために
社会の不平等や不公正と闘う

1. 「尊厳」と「幸せ」

「尊厳」という言葉は、単に権利を守るという意味を超えて、人としての価値や自尊心を強調しています。
わたしたちは、知的障害者が尊重され、幸福を享受できる社会を目指しています。

2. 「社会の不平等や不公正と闘う」

わたしたちは、社会の構造や制度に根ざした問題に対して、積極的に行動を起こします。
不平等や不公正に立ち向かうという強い意志を持って、問題意識を持った取り組みを行います。

「障がいのある娘に学ぶ機会と青春を」
がみらいカレッジ設立のきっかけでした

知的障害のある娘のために立ち上げた「福祉型カレッジ」

知的障害を持って生まれた娘の卒業後の進路について考えたことをきっかけに「福祉型カレッジ」の事業を思いつきました。知的障害を持つ娘は支援学校を経て18歳から福祉サービス事業所を利用しています。今では楽しい社会生活を送っている娘ですが、支援学校卒業時は「まだこの子が社会にでるには早いのではないか、留年させた方がいいのではないか」と妻と共に悩みました。

18歳という輝かしい時期をさらに輝かせるための学びの場を

健常者でも18歳という年齢はまだ社会に出て行くには未熟な年齢です。強い意志がないと職場の人間関係のトラブルやミスで心が折れてしまうこともあるでしょう。なぜ、知的障害者には18歳以降学ぶ場がないのか、知的障害があるからこそ社会に出るまでに身につけなくてはいけないことがあるのではないか。知的障害のある青年たちにもっと学ぶ機会を、そんな思いで2012年に福祉型カレッジを設立しました。

「学ぶことを諦める世の中から選択できる世の中へ」

2006年に国連で採択された「障害者権利条約」には知的障害者にも大学や短大、専門学校などの高等教育の権利が保障されているにも関わらず、健常者が高校を卒業して大学などに進学する人が70.7%であるのに対し、日本における知的障害者の高校卒業後の進学率はわずか0.5%です。知的障害者にも高校卒業後に「学ぶ」という選択肢があるべきだと思います。

「知的障害の若者に学ぶ機会と青春を」

18歳から適切な教育を通じた学びの機会を提供することにより多くの人たちは一億総活躍社会の一翼を担う存在になり得ます。今後も障害者法定雇用率はますます上がるに違いありません。そのときに社会の期待や要請に応えるべく、しっかりと青年期に学び成長し、会社の戦力に、そして社会貢献者として育つ機会と時間が不可欠になります。それこそがまさに、カレッジの大きな目的です。

一人でも多くの障がいを持つ若者が
幸せに生きるために私たちができることとは

福岡からスタートした福祉型カレッジですが、私たちの取り組みにご賛同いただいた多数の保護者方の要請で、拠点を増やし「福祉型カレッジ」の輪は全国に広まりつつあります。今後は既存の大学のキャンパスを活かしカレッジの授業を行なうなど、さらに門戸が開かれた教育の場が提供できるのが私たちの目標です。そして一人でも多く障害を持たれた方が幸せに暮らしていくための支援をスタッフ一丸となって取り組んでいきます。

みらいカレッジとは

「みらいカレッジ」は18歳以降の知的障害のある青年たちが、社会で活躍する力をつけるための「福祉型カレッジ」です。法制度上は障害者総合支援法にもとづく自立訓練(生活訓練)事業所です。

学生一人ひとりが自分の未来を自ら描き、その実現に向けて必要な人間力とスキルを身につけるための学びの場です。多様な教育プログラムと学びの機会を提供し、社会に貢献できる人財を育成します。それが「みらいカレッジ」の取り組みです。

みらいカレッジの魅力

みらいカレッジの一番の魅力は、仲間とともに学び、青春を謳歌することです。

仲間とともにさまざまな経験を積み、青春を謳歌することで、彼らの成長につながっていくと考えています。座学だけでなく、フィールドワークなど実践的なプログラムを行うことで、知識とスキルを身につけていくことができます。

この4年間のモラトリアム期間を通じて、人間力を養い、社会に出た後も、幸せに、そして力強く生きていけるようになります。